二人の天才の考える民主主義

 

成田祐輔

●プロフィール

1986年生まれ

日本の研究者、起業家、論客

イェール大学助教

半熟仮想株式会社代表取締役

専門はデータ・アルゴリズム・数学・ポエムを使ったビジネスと、公共政策の想像とデザイン

 

●現代民主主義の問題点

民主主義(弱者に寄り添う考え)と資本主義(強者に寄り添う考え)といった相いれない2つの大きな考えが支配した世界

 

●理想の民主主義

無意識民主主義(アルゴリズム民主主義)こそが民主主義の高度に発達したもの。市民の無意識の考えや行動を政治に直接反映させるようなアルゴリズムを開発する。

アマゾンやzozotownなどは、消費者の無意識の購買行動のbigdataを収集・解析して、販促に利用するなどすでに実現しているため、政治に応用することは可能である。

 

●直接民主主義に対する考え

彼は直接民主主義のことをWEB民主主義と言っているが、実現不可能だという。何万というイシューに対して、全国民が一回一回投票するのは無理である。

 


 

苫米地英人

●プロフィール

1959年生まれ

日本の認知科学者

専門は機能脳科学、計算言語学、認知心理学、分析哲学

カーネギーメロン大学計算言語学博士

 

●現代民主主義の問題点

現代社会の間接民主主義は、過半数が総取りし、選挙後は主権者を無視して政治ができるという点で大いに間違っている。

 

●理想の民主主義

重み付け民主主義が望ましい。重み付けとは、その法案に対する投票者への影響力の度合いによって1票の重みをつけるというもの。つまり高速道路の制限速度に関する法案の場合、高速道路沿線の人たちの1票の重みを5倍にするとか。

これは、直接民主主義を土台としたもので、アプリケーションにより実現可能である。

 

●直接民主主義に対する考え

筆者は、直接民主主義に移行すべきと言っている。ただし、国会議員や国会をなくすことではない。国会議員が法案を作成して、アプリ上で全国民が議論し、その後国民投票にかける。といったもの。